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基本用語

 

DTPに従事するにあたって、はずせない用語はおもに デザイン用語、印刷用語、PC用語になるかと思いますが、PC用語については懇切丁寧な書籍も多く販売されていますので割愛します(それほど詳しくもないし)。ここではデザインスタッフ内やクライアントとのやりとりに必要でかつ初歩的なものをまとめました。

 

Macintosh の出回る前からデザインに従事していた方々は現在でも版下・印刷への指示と同様の用語を使っている方も多い。私自身もその方がピンとくる一人だ。デザインの言葉をPCの機能に置き換える方が正しいと考えているためでもある。
 

1.抜きあわせ・ノセ(オーバープリント)

 

抜きあわせは重なっている図形が隣接しているように見えるよう下に来ている図形を生かさないこと(左)。ノセは反対に重なったまま見えるように下の図形をすかして見せること(右)。抜き合わせする場合は、互いのプロセスカラーの掛け合わせが少ないほど仕上がりに版ズレが少なく美しく仕上がる傾向がある。
Adobe Illustrator で制作する際は 属性で指定したのち、表示/Over Print で設定通りの状態を確認しながら作業すること(旧バージョンではこの設定コマンドはない)。ちょっと年配の方など「毛抜きあわせに人が来る」などとも使うことも多いのでは。


 

2.マド(背景色)・ケイ(線・ライン)
マドは囲みの中の背景色、ケイはそのまま罫線のこと。

3.アタリ(すでに死語)
写真やイラストなどのトリミングや全体の大きさを指定するためのダミー画像や、その使用想定サイズをアタリという。版下当時はコピーで使用サイズ通りに切り版下に貼り込んだが、現在も印刷業者などが画像の縮小サイズを指定する際は、DTPデータ内にアタリを貼ることがある。
 

4.あわせ・そろえ
「あわせ」と「そろえ」はほぼ同義語としてよいが、適用する箇所を間違えるとちがうものになってしまう。「あわせ」はレイアウトされるオブジェクトすべてを指示する際に使用し、「そろえ」は文字行を左(中央、右)そろえにす際などに使用しているケースが多い。
そのため指示する際は「オブジェクトをセンターあわせにする」とか、「文字は左そろえにする」とか具体的に指示や確認する方がよいだろう。
 

5.行間と文字間
行間・文字間は読んで字のごとくだが、意外にクライアントでは言い違えしていたり理解していない人がいるので注意。行間の設定は版下用語では難しく 刃おくりなどを使っていたが死語としていいだろう。その代わDTPソフトではポイント数、ピクセル(ドット)数、倍数で指示するケースが多い。WEB系では使用文字を100%にして何割増しにするかということで120%などと指定することが多い。美しく読みやすい行間は一般的に文字サイズの最低150%、できれば180%ほど。この黄金比はサイズ、判型など色々な条件とあわせて検討したい。

6.トラッキング と カーニング
トラッキングは文字間を均一に調整し、カーニングは隣り合う所定の文字のみを調整する方法でカギ括弧や点丸に使用するケースが多い。フォントの種類(欧文と和文、等幅とプローポショナル)でも違うので都度数値を変える必要がある。ソフトによってはこれらを自動で行えるオプションのプラグインもある。
 

7.その他の印刷用語

トンボ

DTPサイズを確定させ、断裁の際に少々ずれても大丈夫なように仕上がりサイズに3ミリの余白を設定したもの。色校正の際にこのトンボで判ずれを確認したりするので線幅0.1ミリ、4色各100%のプロセスカラーで指定するのが正しい。

朱・アカ・赤字

同義語でクライアントや管理者の修正の指示や校正

本紙・本誌校正

印刷に使用する実際の紙、また実際の紙で色校正を作成すること

ノド

製本時綴じ部分にくる部分。綴じ方によっては文字が読めなくなるため、中綴じ以外の場合は、用紙厚、ページ数、ツカを確認し場合によっては15ミリ以上と広くとらなくてはいけない(画像上右)

ツカ・ツカ見本

実際に製本した際の厚み・文字の表裏透け具合を確認できるよう本紙でつくる製本見本

中綴じ

背表紙に厚みがでないホチキス止めの製本 ノドの空きも少なくてよい綴じ方

平綴じ・背綴じ

厚みのある本に使用されるノリ綴じ。厚みのでる分、ノドを広めにする必要がある

2008.12.15

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